黄緑さんちの平穏な日々

無「すいません。急に呼び出してしまって」

黄緑「いいんですよ。ほら、紫ちゃんも挨拶しなきゃ」

紫「こんちわ」

無「こんにちは、紫ちゃん」

黄緑「今日は大事な話があるって聞いたんですけど……」

無「いきなり本題ですが……その……」

紫「なになに色無ぃ。ハッキリ言えよぅ」

無「黄緑さん、俺と結婚してくれませんか? そのために今日は紫ちゃんにも来てもらったんです」

黄緑「……どう、紫ちゃん?」

紫「ダメ」

黄緑「どうしてダメなのかな?」

紫「色無は紫と結婚するから」

無「ハハ、まいったな」

黄緑「でも紫ちゃんと結婚するころは、色無さんもお母さんもおじいちゃんとおばあちゃんだよ?」

紫「うぅ……それはイヤかも」

黄緑「お母さんと色無さんが結婚すれば、紫ちゃんも一緒に色無さんと毎日いられるわよ?」

紫「……ならいいかも」

黄緑「ですって、色無さん」

無「でも、黄緑さんはいいんですか? 俺で」

黄緑「これで遠慮する必要もなくなりますし」

無「ていうことは……いいんですか?」

黄緑「こちらこそ喜んで」


無「紫ちゃーんお風呂入るよー」

紫「お母さんも一緒に入ろうよぉ」

黄緑「あらあらしょうがないね。みんなで入ろっか」

無「……えっ?」

黄緑「照れなくていいじゃない。夫婦でしょ私達?」

黄緑「目にしみない?」

紫「ううん大丈夫だよ」

黄緑「色無さんも髪洗ってあげますか?」

無「あっいえ……遠慮しときます」

紫「照れんなよ色無ぃ」

無「照れてなんか……!」

黄緑「うふふ、照れ屋さんですね。さ、紫ちゃん目瞑って」

 バシャー

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紫「ぶぅ……」

黄緑「ほぉら、いつまでむくれてるの?」

紫「だって海……」

無「雨は仕方ないだろ?」

紫「せっかくシャチ買ったのに……」

黄緑「ハァ、お母さんも泳ぎたかったわ。だから色無さん」

無「はい?」

黄緑「来週こそ絶対行きましょうね! それならいいでしょ? 紫ちゃん」

紫「それなら……」

黄緑「よし! じゃあカレンダーにも丸つけとくね」

紫「うん!」

無「助かったよ。どうしようかと」

黄緑「子供には『またいつか』なんて言わないで、具体的な日を言わないと」

無「恐縮です」

黄緑「でも来週って言っちゃったから、必ず行かないとダメですからね」

無「それは守るよ」

黄緑「私だって泳ぎたいんですから」

無「……いくらか私情も入ってるんだ」


紫「お母さーん、次は何入れるのー?」

黄緑「次は人参よ」

無「ただいまー」

黄緑「おかえりなさい。今日は紫ちゃんも手伝っていますよ」

無「おっ、偉いぞ。何を作ってるんだ? カレーか?」

紫「今日はシチューだ! 待ってろ色無!」

黄緑「紫ちゃーん、コップに水入れて持ってきてー」

紫「はーい」

無「いただきます」

紫「召し上がれぇ」

黄緑「美味しい?」

無「おぉ、うん。いいんじゃない?」

紫「うまいのか?」

無「うまいよ。紫ちゃんも食べなよ」

黄緑「うん、美味しいよ、紫ちゃん」

紫「じゃあ私も……あ、おいしい」

黄緑「冷める前に食べちゃいなさい」

無「これならいつお嫁に出しても——」

黄緑「(ギロリ)色無さん、今なんて言ったの?」

無「(笑っている……笑っているが怒っていらっしゃる!)いえ、何も言ってません」

黄緑「おかしな色無さん、ウフフフ……」


紫「ただいまぁ……」

黄緑「あれ? 元気がないわねぇ。また水色君とケンカしたのかな?」

紫「私悪くないもん! あいつがハッキリしないから……」

黄緑「友達を『あいつ』なんて言っちゃいけません! 何があったの?」

紫「だって水色さ、絵の具貸してほしいならハッキリ言えばいいのに、私の席の前で口籠っているんだもん」

黄緑「そういうときは自分から貸してあげなきゃ」

紫「でもさ……」

黄緑「まぁハッキリ言えない水色君もどうかと思うけどね」

紫「でしょ?」

黄緑「だから紫ちゃんが少しお姉さんみたいな気持ちでいてあげなきゃダメでしょ? ね?」

紫「ん〜、まぁそうだよね」

黄緑「なら明日は紫ちゃんから謝らないとね」

紫「うん、そうする」

黄緑「どうだった紫ちゃん? 仲直った?」

紫「頭なでながら謝ったら、なんか泣かれた」

黄緑「……男のプライドを踏みにじっちゃダメよ」


紫「色無、早く早く!」

無「ちょっと待ってって!」

黄緑「早くしてくださいよ、色無さぁん」

無「黄緑さんまで! 今火着きましたから」

 バアァァァァァァ

紫「私にっ! 私にっ!」

黄緑「次は私にお願いしますよ」

無「はいはい……って、これ二十連発の花火じゃないですか!」

黄緑「そうですけど?」

無「これって手持ちじゃないはずなんですけど?」

紫「お母さん、私もその花火やりたい!」

黄緑「駄目よぉ紫ちゃん。これは子供には禁じられた大人の花火なんだから」

紫「ぶぅ」

 バシュウ バシュゥウ

黄緑「ウフフフフ……綺麗ねぇ」

紫「あはははー」

無「そろそろ花火なくなるよー」

黄緑「じゃあ最後はこのガトリング百二十連発がおすすめねぇ」

無「……」

 ド ド ド ド ド ド ド 

黄緑「綺麗だったねぇ、特に最後が」

紫「お母さん! 私も来年はあれできるかなぁ?」

黄緑「あれはせめて紫ちゃんが中学生になってからねぇ」

無「危険だからやめなさい!」

紫「色無のけちぃ」

黄緑「クスクス、けちぃ」

無「黄緑さんまで……」

黄緑「フフ……さ、帰ってみんなでお風呂入ろっか?」

紫「さんせー!」


紫「ひゃあ、冷たーい!」

黄緑「フフフ、晴れてよかったですね」

無「いや、少しはパラソル固定するの手伝ってください」

黄緑「あら? すいません。ついうっかり」

紫「くルァあ!」

 ばしゃぁ!

無「ああん!」

黄緑「色無さん、遊びだからってキモイ声はやめてくださいよ。クスクス」

無「仕様です」

紫「お母さん、そろそろシャチと浮き輪交換〜」

黄緑「なら紫ちゃん、力ずくでうば——」

紫「でりゃあぁぁぁぁぁ!」

 ざぱーん

黄緑「ああん!」

紫「シャチはもらったぞ!」

黄緑「お母さん……紫ちゃんが強く育ってくれて嬉しいわ………」

無「……」

黄緑「……仕様です。にしても紫ちゃんサイズの浮き輪だと胸でつっかえちゃう」

無「……そんな目で見ないでください」

黄緑「もぅ、照れちゃって。何回も脳内で見てるくせにぃ」

無「紫ちゃーん、暑さでお母さん壊れたよー」

黄緑「紫ちゃーん、お母さん色無さんに壊されちゃったぁ」

無「そろそろ情操教育に悪いからやめましょ」

黄緑「……はい」


 リング鑑賞中

黄緑「どうしたんですか色無さん? 手なんか握っちゃって」

無「いや、今明らかに黄緑さんから握ったでしょう?」

紫「ビビってんのかよ、色無ぃ」

無「紫ちゃん、ならその両手を覆っている手をどけようか?」

紫「怖くなんかないっすよ! どかすっすよ!」

黄緑「紫ちゃん、あれってヤバイわよね?」

紫「ひぃ!」

無「怖いんすっか?」

黄緑「フフ……紫ちゃん、そろそろエンディングっすよ」

紫「ほ……ほんと?」

黄緑「嘘っすよ」

 貞子降臨

紫「……ッ!」

無「今のは刺激が強すぎたようだね」

黄緑「仲間由紀恵なのにぃ?」

無「あぁほら、紫ちゃん固まってますよ」

紫「色無ぃ……」

無「どうしたの?」

紫「……一緒に寝よぉ」

無「あんなもん見たしね。ほらおいで」

紫「思い出させるな!」

黄緑「色無さぁん、一緒に寝ましょお」

無「黄緑さんまで!?」

黄緑「紫ちゃんだけなんてずるいですよぉ」

無「……川の字かぁ」


黄緑「頭痛いですぅ」

無「風邪ですか? ちょっとオデコを」

黄緑「あぁ……色無さんのオデコ、冷たーい」

無「完全に夏風邪ですね」

紫「つまりお母さんは馬鹿……」

黄緑「色無さん、伝染していいですか?」

無「俺に伝染すのは勘弁してください。だからキスしないで」

黄緑「ケチねぇ」

紫「お母さん、ずるい!」

黄緑「今色無さんにチューされると馬鹿が伝染るわよ♪」

無「もともとは黄緑さんの馬鹿でしょうが」

黄緑「ゴホッ、じゃあご飯作りますね」

無「無理しないでくださいよ。俺作るから黄緑さんは布団に戻ってください」

黄緑「そう? なら遠慮せず」

無「はいお粥、っていっても味はどうだかわからないけど」

黄緑「ありがとうございます」

紫「色無ぃ、アクエリアス買ってきたよ」

無「ありがとう、紫ちゃん。あとこれ、金のベンザ置いとくから、食べたら飲んで」

黄緑「あれぇ、食べさせてくれないのぉ?」

無「……しょうがないですね。はい、あーん」

黄緑「あーんっ……うん、塩加減はいいし、美味しいわ」

無「ならよかった。はいあーん」

黄緑「あーんっ」


黄緑「あ゛ー」

紫「あ゛ー」

無「二人で扇風機の前で夏の風物詩ですか」

黄緑「い゛ろ゛な゛じざん゛も゛や゛り゛ま゛ずがぁ゛」

無「俺は遠慮しときます。とりあえず冷や麦」

紫「ざん゛ぎゅ゛ーい゛ろ゛な゛じ」

無「適度な間隔でいいから普通に喋って」

黄緑「夏は冷たいものにかぎりますねぇ」

紫「ねぇお母さん、冷や麦と素麺って何が違うの?」

黄緑「……色無さん」

無「えっ? あっ、俺?」

黄緑「頼みましたよ」

無「ただ冷や麦の方が平べったいだけじゃないの?」

黄緑「それだけ?」

紫「ホントにそれだけ?」

無「だと思いますよ」

黄緑「……」

黄緑「今晩は素麺よぉ」

無「何かのはらいせですか、これは?」


黄緑「色無さん、早くいきましょうよぉ」

紫「人多いねぇ、お母さん」

黄緑「さ、紫ちゃん。そんなときにいう台詞は?」

紫「フハハハハ! 見ろ! 人がゴミの——」

無「はぁい紫ちゃん、カブトのお面だよ」

紫「目がぁ! 目がぁ!」

黄緑「色無さん、バルスはいけませんよ」

無「黄緑さんも何を教えているんですかぃ?」

紫「あ、水じゃん! 水ー!」

水「あ、紫ちゃ……ん」

紫「どうした? 迷子か?」

水「……うん(ウルウル)」

紫「泣くな! 男だろ! お母さーん、来てー!」

黄緑「あら? 水色君、迷子になっちゃった?」

水「……うん」

黄緑「なら一緒に探そうか?」

無「二人とも、はい綿アメ」

水「ありがとう……」

紫「ほら探そ!」

青「いやぁ、すいませんね」

白「水君、紫ちゃんにありがとう言わないとね」

水「……ありがとう」

黄緑「これからはちゃんと手を握っててくださいね」

紫「お前もはぐれるなよ!」

青「そういえば黄緑さん、再婚したんですって?」

黄緑「えぇ、いい人ですよ。ねぇ色無さん。あれ?」

無「……はぐれた」


黄緑「行ってらっしゃい。ちゃんと水分とるのよ」

紫「わかった。行ってきまーす」

 ガチャン

無「紫ちゃんどこいったの?」

黄緑「お友達と市営プールに」

無「ふーん」

黄緑「ねぇ、私たちはどうしましょうか?」

無「朝からエッチなのはいけないと思います」

黄緑「私にだって節度ぐらいあります。今日ね、行きたいとこがあるんです」

黄緑「もっともっとしたいぃィィィィィィィ!」

無「八十五点。結構高いね」

黄緑「いいえまだまだ! こんなの機械のお世辞です!」

無「あ、すんません(なに? このカラオケに対する情熱は?)」

黄緑「ベェビーベェビー! 君を抱き締めていたいぃぃぃぃ!」

無(激しいの歌うなぁ……)

黄緑「ふぅ、八十九点かぁ。次色無さんの番ですよ」

無「優しいうたぁぁぁぁぁぁ!」

黄緑(あれ? 意外とうまい?)

無「よし、九十五点! ……黄緑さん?」

黄緑「……次私ですね」

黄緑「……七十三点」

無「そんな日もありますよ」

 プルルルルルル

無「そろそろ時間だから出ましょう」

黄緑「私、音痴ですかねぇ?」

無「わかりません、けど俺は黄緑さんの声好きですよ」

黄緑「……もう」

店員「千五百円になりまーす」

無「意外と安くすみましたね」

黄緑「あの……」

無「どうしました」

黄緑「……こっちのフリータイムも……どうですか?」

無「(ホテル!!!!!!!)黄緑さん……」

 ピリリリリリリ

紫『お母さん、どこー? 早く帰ってきてー』

黄緑「うん、わかった」

黄緑「……紫ちゃんから……」

無「さすが紫ちゃん……」

黄緑「帰らないといけませんね」

無「ハハハハ……」

黄緑「もう、紫ちゃんったら……」

無「おあずけっすか?」

黄緑「おあずけっす」

無「じゃあ……帰りましょ」

黄緑「その代わり……夜っす」

無「大胆っすね」

黄緑「紫ちゃんが寝てからですからね!」

無「いや、それぐらいわかってますから」


黄緑「行ってらっしゃい、ちゃんと水分とるのよ」

紫「わかった。行ってきまーす」

 ガチャン

紫「オハヨー」

水「あ、おはよ」

紫「じゃプールにれっつごー」

茶「おはよう、、紫ちゃん」

紫「今日はお前も一緒か」

橙「いやぁこいつが来たいっていうもんだからねぇ」

群青「いいじゃない、楽しいし」

橙「悪いなんて一言も言ってねぇぞ」

茶「……やっぱ私邪魔ですかねぇ」

群青「この馬鹿兄貴の言うことなんか気にしなくていいのよ」

橙「もういい、水色。更衣室行くぞ」

群青「私達も行きましょ」

紫「くらぁえぃ!」

水「ひゃあ! ぅう、この!」

紫「そんなで反撃したつもりか!」

橙「そこで俺参上! お前らに制裁だぁ!」

群青「あいつっていつもあんな感じなの?」

茶「んぁ?」

群青「いつもあんたのこと邪魔者扱いしてん」

茶「そんなことないです。今日だって兄から誘ってくれたんですよ?」

群青「そうなの?」

茶「素直じゃないのはいつものことですから」

群青「ならいいのよ」

茶「気になりますか?」

群青「なっなんであいつのことなんて……」

橙「お前らも来いよー!」

茶「いまいくー!秘密にしときますね」

群青「ちがうんだからっ!そんなのじゃないんだからっ!」

灰「……バレバレよ」

群青「いっ、いつのまに!」

灰「あなたが橙君と口論を始めた頃からよ」

群青「あなた一人?」

灰「ここのお昼にでるうどんは安くて旨いのよ」

群青「それだけのため?」

灰「話がそれたがそれだけよ。そしてバレバレよ。あなたは橙君をす……ちっ」

紫「群青も泳ごうよ!」

群青「(あれ?どこに消えた?)そ、そうね」

紫「なにキョロキョロしてんの?」

群青「なんでもない!なんでもないから気にしないで!」


紫「ふぁー眠い」

桃「みんなお疲れ様みたいね」

赤「若いうちはあそぶのが基本だ」

桃「あなたは火遊びが過ぎたようですけどね♪」

赤「ああんもう桃ちゃんったらぁ」

桃「もう子供達の前だぞぉ」

橙「群青、紫、これでも俺の親なんだ軽蔑はしないでくれ。水色寝たフリしないで」

赤「これが夫婦円満の秘訣だよ」

桃「それじゃ私達は居間にいるから、みんなの親が来たら呼ぶわん」

バタン

紫「なんか疲れがドッと出た」

水「すっー」

群青「水色本当に寝てるわよ。茶んは?」

橙「自分の部屋で寝てる」

紫「私も……眠……くー」

群青「あら水色にもたれかかっちゃって」

橙「ホント仲いいよこいつら」

群青「橙の親も仲いいよね?」

橙「あぁ疲れるよ、毎日あれだと」

群青「でも悪いよりはましでしょ?」

橙「ハハッそれもそうだよな」

ドアの外

赤「どうやら群青ちゃんと仲がいいようだ」

桃「あぁ群青ちゃんが私達の義娘になるのかしら?」

茶「夫婦揃ってなにしてんの?」

桃「あなたの義姉さん(仮)になるやも知れぬ人を見てるの」

赤「シッ、今橙は人生のクライマックスの頂点にい」

ガチャ

橙「何してんだテメェ等?」

赤桃「!( ゚д゚ )」


紫「で、橙君のお母さん達がドアに耳あてて聞いてたの」

黄緑「その時水君と紫ちゃんはどうしてたの?」

紫「……私と水色は寝てたみたい」

無「そういえば水色君引っ越すんだってね」

紫「えっ!」

黄緑「そういえば——」

紫「私水のとこ行ってくる!」

無「待って紫ちゃん!」

 バタン

黄緑「帰ってきたら慰めてあげましょ」

 ピンポーン

紫「水! いるの! 出てきて!」

水「なぁにぃ?」

紫「馬鹿っ!」

水「いきなり何——」

紫「引っ越すなら一言ぐらい言ってよ!」

水「だって……」

紫「何も言わないで行っちゃったら寂しいじゃない! 酷いよ水!」

水「……ごめんなさい」

紫「ばかぁ……」

白「どうしたの? 二人とも泣いちゃって」

紫「水が引っ越すこといわないから私から……」

白「あーそれね」

 ガチャ

黄緑「おかえりなさぁい」

無「どうだった、紫ちゃん?」

紫「なんでここのアパートの隣に建った家が水の家って教えてくれないの!」

無「だって紫ちゃんが早とちりするんだもん。ねぇ?」

黄緑「ねぇー」


紫「お母さん」

黄緑「どうしたの、紫ちゃん。っ!」

紫「色無ぃ」

無「あっ……あぁ……どうしたの? そのお腹、まさか妊娠……」

黄緑「誰! 誰にヤられたの!」

 ゴソゴソ

無「動いた! 早く病院!」

 ドサッ

犬「くぅん」

黄緑「紫ちゃんが犬を産んだぁ!」

紫「これは! 違うの!」

無「黄緑さんが倒れた! 117番! 117番!」

犬「くう〜ん」

紫「馬鹿な親たちでごめんね」

黄緑「違うのね! 紫ちゃんが産んだんじゃないのね!」

紫「違う! 拾ったの!」

無「おーよしよし。可愛いことぉ」

紫「でもうちはペット禁止でしょ? だからどうしようかなぁ、って」

黄緑「コーギーね、この犬。でもどうしましょ?」

紫「……また捨てるのヤダょぉ」

無「紫ちゃん、なら他の人に預けるのなら……いい?」

紫「ちゃんと面倒みるなら……」

無「わかった。ちょっと電話してくる」

無「紫ちゃん、いいってさ」

紫「本当に! どこどこ!」

無「今そいつは大学で教授やってるから、今からそこ行こうか?」

紫「うん!」

無「先ほど電話した色無ですが」

事務「はい、色無さんですね。二階の科学室にどうぞ」

侍黒「お待ちしてました。上様はこちらです」

紫(あの人?)

無(違う、男の友達だから)

黄緑(てかこの部屋気味悪いです)

侍黒「上様、お連れしました」

緑「ありがとう。仕事に戻っていいよ」

侍黒「御意」

無「新しい助手?」

緑「ボディーガードも兼ねてね。後ろにいるのは奥さんと娘さんかな?」

黄緑「黄緑です。あとこの子は紫です」

緑「よろしくね、紫ちゃん」

紫「あとこの子もよろしくお願いします」

緑「この子が電話の犬か……毛なみよし、鼻は湿ってる。オスだな」

無「いいか! 飼うんだからな! わかってんな!」

緑「わかってるさ。健康状態は——」

 トゥリイィィィィィィィィィィィ!!!!

侍黒「236号発狂しました!」

緑「発狂? なら48番投与しといて」

侍黒「はっ!」

緑「ふぅ。で、まずは健康状態はあ」

無「急に不安になってきたな」

紫「やっぱやめようかな……」

緑「大丈夫、この子は私の家で飼うんだ。ここじゃない。家内もいるし安心してくれ。フフフフ……」


紫「あのぉ……」

薄黄「ふぉ? あれ? お嬢ちゃん、どうしたのかな?」

紫「ここで飼ってる犬……」

薄黄「あぁ、あなたが紫ちゃん? 色無さんの娘さんね? 緑くーん!」

緑「来たかい紫ちゃん! ほら、この子は元気さ」

犬「くぅう(ぺろぺろ)」

紫「くすぐったいぃ」

緑「どうだい、元気だろ? ところで君にしてほしいことがあるんだ」

紫「なんですか?」

緑「この子に名前をつけて欲しいんだよ」

紫「名前かぁ、ん〜。じゃクーピーちゃんで」

緑「折れやすそうな名前だね」

紫「なんか触った感じが似てるんだもん」

緑「毛なみがいいからね。そうだちょっとこの辺を散歩してきなよ」

紫「うん!」

紫「じゃあね」

犬「ぅん……」

紫「そんな目で私を見ないで!」

緑「まぁまぁ、またくればいいじゃないか」

紫「友達も連れてきていい?」

緑「あぁ、そうしたらいいよ」

紫「じゃあ今日は帰ります! じゃあね!」

薄黄「可愛かったですねぇ」

緑「紫ちゃんがかい?」

薄黄「そうですよ。私もあんな子欲しい!」

緑「欲しいなら——」

 プルルルルル

緑「どうした? また189号が! わかった、すぐ行く!」


黄緑「おかえりなさい、ご主人様」

無「(゚д゚)」

黄緑「部屋掃除してたら出てきちゃった」

無「着なくてもいいんじゃ……」

紫「お母さぁん、似合う?」

黄緑「似合うわよぉ、お母さんそっくり!」

紫「ちょっと水のとこ行ってくるー」

無「……」

黄緑「うまいでしょ。手作りよ?」

無「そうじゃなくってぇ」

黄緑「変なこと想像しちゃった?」

無「僕お風呂入ってきます」

黄緑「御背中流しますよ、ご主人様」

 ピンポーン

紫「水見てー!」

白「まぁ紫ちゃんったら、似合ってますよ」

紫「ありがとう! どう?」

水「に、似合うよ」

紫「むぅ? ホントかぁ?」

青「(ゴニョゴニョゴニョゴニョ)わかったか」

水「うん、わかった(///)」

紫「どう?」

水「か……可愛いよ」

紫「んっ!?……ありがと」

白「青さんったらぁ」

青「息子の顔を立ててやらんとな」


紫「お母さぁん」

黄緑「今日は台風来てるからしょうがないでしょ」

紫「でも水のところぐらいはいいでしょぉ?」

黄緑「まぁ同じアパートだし、水色君のとこぐらいは」

紫「行ってきまーす」

黄緑「はやっ!」

紫「水ーあーそーぼー♪」

水「あ……あがっていいよ」

白「あら紫ちゃん、こんにちは」

紫「こんにちはぁ」

 水色の部屋

紫「ここクリアでけへん!」

水「ここはどっちかといったらランスのほうが……」

 パチッ

紫「ありゃ、停電だ」

 ピシャ

水「ひゃあっ!」

紫「どうした? 雷怖いのか?」

水(コクコクコクコクコクコクコク)

紫「大丈夫だからね! 私がいるじゃない?」

水「うん」

紫「雷止むまではこうしてていいからね」

水「ありがと」

 ガチャ

白「二人とも大丈夫?」

紫水「あ」

白(暗い部屋→若い男女→抱き合う二人→ニャンニャン)

白「水色君をよろしくね。水君、母さん目眩してきたから寝るわ」

紫「違うんですよこれは! ねえ!」


無「熱はどれくらい?」

黄緑「38度くらい」

無「高いね」

黄緑「私お粥もってきますね」

 バタン

無「大丈夫? 紫ちゃん」

紫「(ギュ)お父さぁん……」

無「(寝惚けてるんだな)ん?」

紫「今度、水族館連れてってねぇ」

無「うん、だから風邪治せよ」

紫「うん」

黄緑「紫ちゃん、ご飯食べようね」

紫「お母さん、お父さんと水族館行く約束したよ」

黄緑「っ! そう、よかったわねぇ。フフ」

無「寝たね」

黄緑「色無さん、ちょっといいですか?」

無「はい?」

黄緑「私の前の夫なんですけどね」

無「紫宛さん、ですね」

黄緑「彼ですね、事故にあう数日前に同じ約束してるんですよ」

無「だからですか」

黄緑「はい。色無さん、私からもお願いです」

無「はい」

黄緑「紫ちゃんとの約束、守ってください」

無「守ります。絶対」

黄緑「なんか涙出てきちゃいました」

無「胸かしますよ。俺でよければ」


紫「緑さーん!」

緑「やぁ紫ちゃん、お友達も一緒だね」

水「こ、こんにちは」

緑「こんにちは。わんちゃんはこっちさ」

犬「キャンキャン」

紫「きゃあ! 水も見ていないで触ってごらんよ!」

水「う……」

緑「水色君、あの犬はコーギーといってね。おとなしくはないけど人懐こい犬なんだ」

水「うん……」

緑「それに女の子の前じゃないか。少しはキバらないと」

紫「ほらほら水ー! ピーちゃんも待ってるぞ!」

犬「ハッハッハッハッハッ」

水「エイッ!」

緑「違うぞ水色君、初めて触る犬には上からではなく下顎から触るんだ」

水「あっ……おお」

緑「そうそう、で、慣れたら頭を撫でるんだ」

紫「水やればできるじゃん」

水「ヘヘへ、可愛い」

緑「君は食わず嫌いのようだな。いいかい水色君、食べ物は食べてから、生き物は触れてから判断しなきゃ」

水「そ、そうですね……」

紫「そういえば緑さんって大学でなんの研究してるんですか?」

緑「そうだな、強いていうなら生き物の研究さ」

水「どんなのですか?」

緑「これは口で説明するのもなんだから家に入るといいよ」

紫「ただいまー!」

黄緑「どうだった? ピーちゃん元気だった?」

紫「元気だった! あとね、すごいの見たんだよ!」

無「ほう?」

紫「なんかね、デッカいダンゴムシなんだけど目が体の横にもついてるんだ!」

黄緑「そ、そう」

紫「怒るとその目が赤くなるんだって! あと大きな虫がいたよ! なんか人に化けるんだって!」

無「へぇ」

紫「名前は確かユダのけ……忘れた。あと大きな蕾があってね、中には尻尾の生えたカニがいるんだって!」

色黄緑「えっ!」

紫「見たかったんだけどでてこなかった」

無「おいおい……」

紫「他にも深海にいる古代のわーむ類? とか、いおう? の中でしか生きられない動物とか」

無「奴に電話してくる」

紫「ほかにもネクロノミコンっていう本とかフリーめぇそんとか」

緑「えっ? エイリアン? あれならずっと窒素漬けさ。大丈夫だ。あ、そう。それじゃ」

薄黄「もう、緑さんってばぁ」

緑「そんなに頬を膨らませなくても。針で穴を——ん? また電話だ」

侍黒『上様! G細胞を移植した薔薇が! このっ!暴れ! ええぃ! 暴れてます!』

緑「それ? 抗核バクテリアでもばまらいといて。いざとなったらジェトジャガー起動していいから」


黄緑「行ってらっしゃい」

無「行ってきます」

黄緑「あれ? 行ってきますのちゅ〜は?」

無「いや、ほら。後ろに紫ちゃんいるし」

青「あ、みなさんおはようございます」

無「(青さんGJwwwwwwwwwwww)おはようございます」

黄緑「(青さんUZeeeeeeee!!!!111)オホホホおはようございますぅ」

無「黄緑さん、そういうのは夜にしようよ。ねっ」

青「あ。そういう会話の途中でしたか?」

無「違っ! 違うんです!」

黄緑「(やっぱ青さんGJwwwwwwwwwwww)ポッ( ///)」

無「何顔紅くしてんすか!」

青「うちの家内は体が弱いですからねぇ」

白「私がどうかしたんですか?」

青「あっ、いやね。これはね」

白「ゴミは(ブッ)重いわ夫は猥(ゴハッ)談してるわ」

青「ごめんなさい! 怒らないで!」

無「血吐いてますよ!」

青「あぁ、家内はいつも怒ると血を吐くんですよ」

白「何よそ(ガァ)みしてる(ベェ)んです!」

紫「ねぇお母さん、夜に何話すの?」


紫「お母さぁん、お水持ってきたよ」

黄緑「ありがとう。それじゃ次はお水かけてくれるかな」

無「黄緑さん、線香に火着けましたよ」

黄緑「それじゃ置いてください」

無「ねぇ黄緑さん、俺はずそうか?」

黄緑「なんでです?」

無「こういうのって親子水入らずのほうがさ」

黄緑「色無さんも紫ちゃんの父親です。ねー、紫ちゃん」

紫「お父さんなら色無を受け入れてくれるよ」

黄緑「そうですよ。紫宛さん優しいですから」

無「そう、ですか」

紫「お父さん、天国でも元気だよね?」

黄緑「元気に決まってるじゃない」

紫「あっちでもお父さんもてるんだろうなぁ」

黄緑「仮にも浮気なんてしたら、魂ごと昇華させますけどね♪ それはさておき、紫ちゃん?」

紫「なぁに?」

黄緑「色無さんのこと、一度でいいからお父さんって呼んで!」

紫「えっ?」

黄緑「お願い! 一度でいいから! ね!?」

無(ドキドキドキドキ)

紫「……おっ」

無(ドキドキドキドキドキドキドキドキドキ)

紫「……親父ぃ」

黄緑「……オホホホホホ」


黄緑「似合うぅ、紫ちゃぁん!」

紫「ふふん」

無「何が似合うんだっ……キュ、キュアブラック!!!!1111!!!」

黄緑「どう色無さん、紫ちゃん似合うでしょ?」

紫「色無、どうだ!」

無「そうだね。髪型とかもあれだからけっこう似合って——」

紫「ねぇお母さん。三日目ってなんの話?」

無「ッ! 許しません!!! パパ断じて許しませんよ!!!!!!!!!」

紫「えっ? なに? なんなの?」

黄緑「冗談ですよ。色無さんもなかなか詳しいですねぇ。ククク」

無「いつもの笑いかたじゃねぇ。ハメられたか……」


無「はぁ。お墓参りいったし、今日は気楽に——」

黄緑「今日は盆踊りに行きますよ♪」

紫「今日は浴衣だぜぃ!」

黄緑「お母さんも今日は浴衣着ちゃう!」

無「前に来てたじゃん」

黄緑「いつも新しい気持ちでいることが大事なんです!」

無「まぁ一理あるけどさ」

黄緑「なら色無さん、はいこれ」

無「これは男性用の浴衣! ……」

黄緑(ニコッ)

無(このヒマワリ柄を俺に着ろというのか!?)

黄緑(色無さんの態度次第で夕食が変わりますゎん☆)

無「(ぬぅ……)黄緑さん、夕食は何時ごろ?」

黄緑「そーですねー。始まるのが七時ですから、六時には食べたいですねー(そのときまでに覚悟を決めてくださいね^^)」

無(他の色はないんですか!?)

黄緑(ありません♪)

無(どうするよ俺ッ!)

黄緑(覚悟はできましたか?)

無(くっ……寿司か! 食いたい! でもヒマワリ柄の浴衣なんか……)

黄緑「そういえば唐揚げも買ってきたんだけど、紫ちゃん食べる?」

無(あれだ。俺が拒否をしたらあの唐揚げになる!)

黄緑「さ、色無さんも食べましょうか?(答えを聞きましょうか!)」

無「……お寿司食べようか」

黄緑「そうですか、オホホホホホホホホ(フフフ、観念しましたか)」

無(背に腹は変えられません!)

青「いやぁ、ラブラブですねぇ」

白「ヒマワリ似合ってますよ」

桃「あの浴衣可愛い!」

赤「き、黄緑さん。お熱いですね。ハハハ(あの浴衣はちょっとなぁ……)」

緑「盆踊りだから少し遠出してみたが、素晴らしい! なんせ浴衣を着ている色無——」

薄黄「す、すいません! すぐに病院に連れて行きますんで!」

黄緑「似合うって言ってくれてるじゃない。この色男♪」

無「できたら腕に『絡む』のやめて『組む』ぐらいにしてくれません?」

黄緑「えいっ!」

無「さらに絡むな!」

黄緑「いいじゃない、紫ちゃんいないし。それに私、こうして歩きたいんです」

無「意外とわがままですね」

黄緑「たまにはいいでしょ? ねっ?」

無「……今日だけですからね」


無「縁側で愛妻に膝枕して耳を掻いてもらう……」

黄緑「ウフフ、縁側って……うちはアパートじゃないですか」

無「このベランダから微かに覗く空がいいんです」

黄緑「にしても晴れてますねぇ」

無「あっ……そこら辺っ……」

黄緑「ここですか?」

無「ケホ……いやぁ、耳が気持ちいいと何故か咳出ません?」

黄緑「そういえばそうですよねぇ」

無「それじゃそろそろ……耳から耳掻き抜いてください」

黄緑「ねぇ色無さん、欲しいものがあるんですけど」

無「そういうことですか……」

黄緑「最近ガスコンロの火が着きにくくて」

無「それぐらいなら買いますから普通に頼んでください! 死活問題でしょうが!」

黄緑「(スポ)あら、じゃあIHクッキングヒーターにしてもらおうかしら?」

無「あ、それいいね。その方が掃除とか楽でしょ?」

黄緑「色無さん……やっさしぃ!!!」

無「おわっ! ちょっと苦しいです!」

黄緑「じゃ、ついでに私の耳もお願いしようかしら?」

無「あぁ、どうぞ」

黄緑「ああ、クッキングヒーター買ってもらって、夫に耳掻きしてもらって、ホントに幸せ♪」


紫「しゃーぼんだーまーとんだー」

黄緑「あら、シャボン玉?」

紫「緑さんにもらった」

黄緑「そう、綺麗ね。お母さんにもやらせて?」

紫「うん」

黄緑「(プゥー)ほら、見て見て紫ちゃん!」

紫「ぉお〜」

無「シャボン玉?」

黄緑「緑さんからですって」

無「あいつもたまにはマシなもんくれんじゃん。俺にもやらせて」

黄緑「はい」

無「(フゥウウウウウ)よし!」

紫「大きいー!」

黄緑「うまいですねぇ!」

紫「私も私も!」

無「はい」

紫「あっ、液なくなった」

無「今日はおしまいだな」

紫「むぅ」

黄緑「二人とも、ご飯ですよぉー」

紫「……」

無「今度もまたやろうね」

紫「うん」

無「次は『お父さん』が買ってあげるから。ねっ?」

紫「ッ! うんっ!」


 青さん宅にて

黄緑「それじゃカンパーイ!」

無「乾杯の前からでき上がってるじゃないですか! すいません、青さん」

青「いいんですよ。うちはあまり酒は飲みませんから。たくさんもらってもあんまりね」

白「私は飲みますけど」

黄緑「な、なら白さんも飲み、飲みましょ!」

青「お前少し加減しろよ」

白「大丈夫ですよ」

黄緑「さ、色無さんも青さんも!」

無「いや、すんません」

青「大丈夫ですか? 肩には奥さん、背中に娘さん乗っけて」

無「幸せの重さですよ。ハハッ、俺も酔っちゃったかな」

青「そう言われちゃ手伝うわけにもいきませんね。じゃ、俺は家内の背中さすってきます」

無「今日はありがとうございます。じゃおやすみなさい」

青「おやすみなさい」

無「よし、紫ちゃんは終わった。次は、と」

黄緑「うっ……ふぅ……ここ家、色無さん?」

無「お、ナイスタイミング。黄緑さん、着替えて下さい。布団準備しましたよ」

黄緑「ねぇ色無さん?」

無「はい?」

黄緑「重くても無理しないでねぇ」

無「聞いてましたか」

黄緑「私だって大人なんですから自分で歩けますぅ!」

無「そうですよね」

黄緑「これでも体には自信があるぅ……Zzzz」

無「そっちかい!」

黄緑「んフゥ……ろなぁしぃさぁん……むにゅぅ……」

無「ま、いっか」


黄緑「……あら?」

無「どうしたの? 冷や汗ダラダラかいてるけど」

黄緑「ちょっと買い物行き忘れちゃったみたい」

無「つまり夕飯が……」

黄緑「そうです……」

無「なら今日ぐらい外食しようか?」

黄緑「そうする? 紫ちゃん」

紫「うんっ!」

紫「どれにしようかなぁ」

黄緑「じゃあ私はこれで」

紫「じゃあ私このラザニア!」

無「じゃ頼むね。すいませーん」

黄緑「たまにはこういうのもいいわね」

紫「これが……ラザニア……」

黄緑「ねぇ紫ちゃん、ちょっと味見させて?」

紫「はいあーん」

黄緑「あーんっ。おはっ、ラザニアってこういうのなんだぁ。今度作ろうかしら?」

紫「ねぇ色無?」

無「どうしたの紫ちゃん」

紫「んっ」

無「イチゴパフェか。いいよ、追加だね」

黄緑「色無さん、私も私も!」

無「いいですよ。二つですね。いつものお礼だな」

黄緑「ありがとう、色無さん」

無「明日からまたお願いしますよ」

黄緑「はぁい♪」


紫「おおすげぇ!」

黄緑「ホントに大きい魚だねぇ。ね、色無さん、写真写真!」

無「はぁい、紫ちゃん黄緑さんこっち向いてー」

紫「ねぇねぇお母さん見て! サメサメ! シャーク!」

黄緑「紫ちゃん、鮫ってね、尾びれと背びれが美味しいんだって」

紫「へぇ〜、食べてみたいなぁ(キラリ)」

黄緑「ねー(キラリ)」

無「ボクちゃん、ちょっとトイレ行こうかなぁ」

黄緑「待ってよ☆(ガシッ)」

紫「色無ちゃん★」

無「あ、ほらイルカショーやってる! 行こ行こ!」

紫「イルカって頭いいんだねぇ」

黄緑「イルカだって必死なのよ。餌を……あれ?」

紫「くぅ」

無「寝ちゃった?」

黄緑「笑ってますね」

無「こうなると連れていってよかったって思うね」

黄緑「今日はありがとうございます(ペコ)」

無「約束ですから守らなきゃ」

黄緑「紫ちゃん、楽しかったんですよ。ホントにありがと(チュ)」

無「おわっ! 安全運転に関わりますからやめて!」

黄緑「次はフカヒレ食べたいなぁ」

無「げ」


紫「いーたーいー!」

黄緑「んもぅ、こんなに赤いじゃない。痛そーねぇ」

紫「水っ水っ!(バシャー)」

黄緑「今日はたくさん外で遊んだのねぇ。日焼けだらけよ」

紫「ふあぁ、お湯が肌に染みるぅ」

黄緑「ほらほら紫ちゃん、シャンプーの泡流そうね」

紫「ねぇお母さん」

黄緑「んー?」

紫「お母さんのおっぱいって大きいよね。いいなぁ」

黄緑「紫ちゃん、これはね、大人になるにつれ大きくなるの。だから紫ちゃんはまだ小さくていいのよぉ」

紫「でも大きいほうが男の人にももてるじゃん」

黄緑「でも走るとき邪魔だし、肩も凝るのよ?。それとも紫ちゃん、好きな男の子、いるの?」

紫「い、いないよ! なんでそんな……」

黄緑「水色君かなぁ? 橙君かなぁ?」

紫「違うって! 違うんだからッ! 私あがるっ!」

黄緑「って話してたの」

無「ふぅん。紫ちゃんは?」

黄緑「もう寝たわ。ねぇ、色無さんはどう思います?」

無「ん?」

黄緑「私のおっぱい♪」

無「ブッ! ガハッ……ビールが鼻に……酔ってますね!」

黄緑「酔ってるから私寝まーす♪」

無「……僕はあと一缶飲んでから寝ます」


黄緑「紫ちゃん遊びに行っちゃったし、色無さん出張だし、日曜の退屈な新妻がすることといったら……」

黄緑「ごめんね白さん、桃ちゃん、喫茶店なんかに誘っちゃって」

白「うちのは今家でゴロゴロしながらテレビ見てますよ」

桃「赤ちゃんも同じようなもんだからいいのよ。色無さんは働いているんでしょ? 偉いじゃない」

黄緑「そんな、仕事なんだから当たり前でしょう。みんなのとこもそうでしょぉ?」

白「そうですけど家でゴロゴロされると……」

黄緑「何言ってるの白さん、いつも青さん、あなたのお手伝いしてるじゃない?」

桃「そうよ。白ちゃん体弱いから、青君学校にいたころから助けてくれたじゃん」

白「う、まぁね」

桃「うちの赤ちゃんこそ……」

黄緑「それなら橙君から聞いてますよ。もうラブラブなんでしょう?」

桃「ッ! あの子ったらぁ。まぁ一緒に料理作るぐらいよ」

白「黄緑さんもラブラブって紫ちゃんから聞きましたよ?」

黄緑「ウッ。まぁそれは……」

桃「人に言う割に自分は話さないの? さぁ言いなさい、どれくらいラブラブしてるのかを!」

白「気になるなぁ」

黄緑「いや、その、ねっ?」

桃「まさか! 口では言えないほど仲良しなの!」

黄緑「一緒にお風呂入るぐらいです!」

桃「まさか……そこで……」

黄緑「してません! 紫ちゃんも一緒に入ってるんですから! もう話変えましょ! ねっ!」

白(一緒にお風呂かぁ)

 夜

青「ふぅ」

白「(ガラッ)青さん、一緒に入りましょ!(言った! 言い切った!)」

青「……(タラッ)」

白「っ! 水君! お父さん鼻血出した! ティッシュティッシュ!」


紫「お母さん、見て! クワガタ!」

黄緑「うゎ、うん……いいんじゃない」

無「どうしたの? ちょっと顔色よくないよ?」

黄緑「うん、まぁ」

紫「色無、餌と虫カゴ買いに行こうよ!」

無「じゃ一緒にダイエー行こう。黄緑さんは?」

黄緑「じゃあ一緒に行きますぅ」

無「紫ちゃん、これでいいね?」

紫「ありがとう色無!」

黄緑「あと私お買い物してきます」

無「じゃあ俺カゴ持ちますよ」

紫「えーっ、カートがいいー!」

黄緑「少ししか買わないからカートはなーし!」

紫「ぶぅー!」

無「それじゃ黄緑さん、今日のお昼何にする?」

黄緑「んー、どうしよっか?」

紫「ジャージャー麺がいいー!」

黄緑「色無さんはそれでいい?」

無「う、うんいいよ。俺食べたことないし」

無「そういえば黄緑さん、さっきクワガタ見て引いてたけど、虫嫌いなの?」

黄緑「そういうわけじゃないんだけど、ただちょっとゴキに見えちゃって」

無「あれノコギリクワガタですからね? れっきとしたクワガタですからね?」

紫「お母さん潰すのうまいもんね。『どうせスリッパで潰すなら掃いても持っても同じ』って」

黄緑「紫ちゃん!?」

無「いつも踏み潰してるんだ……」


紫「ただいまー!」

黄緑「おかえり。今日はどこ行ってたの?」

紫「今日は水と一緒に商店街行ってきたぁ」

黄緑「あっ、デートだ」

紫「違うぅ! でね、そこで黒先生にあったの!」

黄緑「それで先生何してたの?」

紫「洋服見てた。それでお母さんと同じようなこと言ってきた」

黄緑「えっ? お母さんなんか言った?」

紫「『貴方たちどうしたの? もしかしたらデートだったかしら? フッ、若いっていいわね』」

黄緑「……」

紫「『私ぐらいになれば彼氏がいない危機ぐらいはわかるのよ。まぁ、貴方なら大丈夫よ』って」

黄緑「そういえば、まだ黒先生結婚してないんですって? えぇっと、二十七歳だっけ?」

紫「今年で二十八。そのあとジュース買ってもらった。『このことは秘密だ』って言われた」

黄緑「紫ちゃん、さっそく話しちゃダメでしょ!」

紫「だってジュース買ってもらったから、こういうのってお母さんに言わないと」

黄緑「そっちの話じゃないのよ、先生が言ってたのは」

紫「?」


紫「ねぇお母さん」

黄緑「どうしたの?」

紫「赤ちゃんってどうやってできるの?」

 ガシャーン

黄緑「……」

無「黄緑さん! む、紫ちゃん、今食事中だからね! やめようね!」

紫「えっ? そんな話なの?」

黄緑「色無さん」

無(なに? 俺にパス!?)

黄緑(男の色無さんが適任なんです!)

無(男ゆえに語りにくいところが……)

黄緑(それなら私だってなおさらです! まして娘に……)

紫「ねぇ?」

無「えーとね。紫ちゃんまずねー。こーゆーのはーぁ、ねぇ?」

黄緑「えっ! やぁ、ねぇ」

紫「二人ともお酒飲んでないのに赤いよぅ」

無「赤ちゃんってーのはねー、その、なんだ。そうだ! 愛! 愛があるとできるの!」

黄緑「そ、そう! お父さんとお母さんが愛し合うとできるの!」

紫「じゃあお母さんと色無って愛し合ってないの?」

黄緑「そんなことないわよぉ。ねっ?」

無「う、うん。まぁ」

紫「じゃあ今度私に弟か妹できるんだ! 楽しみぃ!」

黄緑「色無さん……」

無「……時期は見計らうべきかと」


紫「どうしよぅ……」

無「ん? どうしたの?」

紫「夏友が終わらないよぉ……」

無「それは自分が悪い」

紫「自由研究手伝ってぇ〜」

無「よりによってそれ!? 夏休みの頭に決める話じゃん!」

 こうして第一回自由研究攻略会議が始まった

黄緑「とりあえず紫ちゃん、これが無事終了したら一週間茶碗洗いやってね♪」

紫「……かしこまりました」

無「ではさっそく。何かいい案がありますか?」

黄緑「てっとり早くできて、残りの休みで有意義にできるものがいいですね」

紫「異議なし!」

無「アサガオ観察は今からじゃ遅いか……! そうだ! この前捕まえたクワガタ!」

黄緑「さすが色無さん! さ、今日の分を観察日記に記すのよ!」

紫「わかった!」

紫「隊長! クワガタが仰向けになって死んでおります!」

黄緑「紫ちゃん! 逆に考えるのよ! 死ねば容易に標本にできる、と!」

紫「さすが隊長! そこがしびれる憧れるぅ! そういうわけで色無! お願いします!」

無「えっ……俺? 俺標本とか作った経験ないよ?」

黄緑「感じるままに! 童心を思い出して!」

無「わかった! やってみる! スマンガタックゼクター!(パキッ)」

 二時間後

黄緑「これは……何の儀式だったのかしら?」

無「紫ちゃん……コイツ埋めてきて。お線香も焚いてね。あと黄緑さん、俺今日食欲ない……」

紫「ごめんねガタックッ!!!!!!!」


無「だって黄緑さんがやるって言ったじゃん!」

黄緑「色無さんがやってたからやる必要ないないじゃないですか!」

 夫婦喧嘩中

紫「……(パタン)」

 紫の部屋

紫「……ウッ……ウァあ……」

無「(コンコン)紫ちゃん、入るよ」

紫「入るなあッ! お母さんも色無も馬鹿ぁ! ずっとそうしてればいいだろ!」

無「ごめんね紫ちゃん——」

紫「謝るならお母さんに謝れっ!」

黄緑「もう、紫ちゃんったら。色無さんとは仲直りしましたぁ。ねー?」

無「いやぁまあ。ほら紫ちゃん、ご飯だよ」

紫「……」

黄緑「顔背けてるけど、ニヤけてるの見えるわよ?」

紫「笑ってなんかいないから!」

無「あの……ご飯……」

紫「お母さん、色無」

黄緑「なに、紫ちゃん?」

紫「もう喧嘩しないでね。お願いだから」

無「極力頑張る」

黄緑「心配症ねぇ。もう喧嘩しないからぁ」

紫「ホント?」

黄緑「本当よ」

紫「ホントにホント?」

黄緑「本当に本当よぉ」

紫「ホントにホントにホ——痛っ! 何で叩くの!」

黄緑「ウフフフ……」


黄緑さんちの☆深夜の☆平穏な日々

無「ただいまぁ」

黄緑「おかっ……おかえりぃぃ色無さぁん」

無「今の時間まで待ってくれるのは嬉しいけど、お酒は控えようよ」

黄緑「そーねー。で、どうするぅ? ご飯? お風呂? それとも……わたし?」

無「とりあえず全部で」

黄緑「キャー、色無さんってわがままぁ! じゃあご飯の用意しまーす」

無「ふぅ、ごちそうさま」

黄緑「次はお風呂ねぇ。お風呂はとっくに沸いてるからどうぞ」

無「じゃあそうするよ」

黄緑「私ももう一回入りま〜す」

無「あーどうぞどうぞー」

黄緑「それじゃお背中流しますからほら、早く脱いで脱いで」

無「ありがとう。じゃお言葉に甘えますか」

黄緑「(ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ)ふぅ、今日一日お疲れ様♪」

無「ありがとう。いやぁ癒されるー」

黄緑「じゃあ次は前流しますね。フフフフ」

無「お願いします。って黄緑さん! 鼻血出てる! 鼻血!」

黄緑「えっ……きゃあ!」

無「早くあがって! えっと! えっと! そうティッシュティッシュ!」

黄緑「色無さんのせっかちぃ♪」

無「違あぁぁぁぁぁぁう!!!!!!」


緑『今日は天気もいいし仕事もない。愛妻の鼻唄が、愛犬のいびきが心地好い。「幸せ」この一言』

プルルルルルルルルルルル

緑『大学にいる助手からだ。どうせまた293号だろう』

緑「やぁ今日はどうしたんだい?」

侍黒『また293ていッ! 293号があばッ! このぉ! 暴れてます!』

緑「んー今回はなんかキツそうだから56番投与でお願い。じゃ(ピッ)」

緑『ふぅやっぱりいつものだ。でもこれがないと日曜って感じがしないな』

薄黄「緑さーんコーヒー煎れましたよー」

緑『愛妻からのおやつの御誘いだ。色無の娘、紫ちゃんから託された愛犬クーピーちゃんを起こさないようにリビングに向かう。今日は手焼きのクッキーだ』

緑「今行きまーす」

緑『そういえば今日はまだ研体達に餌を与えていない。まぁ奴ら貪欲だから後でもいいか』

薄黄「今日のはどうですか?」

緑「うん。今日のも薄味で美味しいよ。僕はこの味が好きだなぁ」

薄黄「前も薄味って言ったじゃないですかぁ。今回は砂糖少し多くしたんだよ?」

緑『無論わざとだ。愛妻が頬を膨らませる姿がみたいからだ膨らませる姿がみたいからだ』

薄黄「じゃあ次はもう少し砂糖多目にしますね?」

緑『しかしそろそろ止めておかないと定年を迎える前に糖尿病になってしまう』

緑「じゃ研体達にご飯あげてくるよ」

緑『研体には硫黄の中でしか生存できない生物、人に擬態する虫、深海の古代のワーム類etc.多種多様な生物がいるが自分はみんな愛しているつもりだ。だから自分は大学で教授をしている』

プルルルルルルル

緑「はい緑です。ん?どうしたんだい?」

侍黒『上様!127号が脱皮して尻から火を噴いて空を飛ぶようになりました!』

緑「とうとう脱皮したんだ。じゃ一応檻にでも入れといて。ヤバイようなら生死は問わないから」

侍黒「承知!久々に腕がなります!」

緑「ふぅ」

緑『彼女は助手としてはいいんだが少々ガサツな所がある。まぁそうでもなきゃやれない仕事だ。さて、研体達に餌をやったらまた妻をからかいにいこう。そうしよう』


紫「お母さんって小学校のころ、何委員会やってた?」

黄緑「お母さんね、保健委員会やってたよ。なんで?」

紫「新学期始まったら委員会始まるから」

黄緑「そうだ。色無さんにも聞いて見よう」

無「あ、俺は緑の奴と図書委員会やってたよ。楽だったからね」

紫「なんで楽なの?」

無「小学校のうちは図書室なんて誰も来ないし、緑はずっと本読んでるから寝てた」

紫「うぅん、図書委員かぁ……水と一緒にやれば楽かなぁ」

黄緑「コラコラ、そんなことで委員会を決めない」

紫「でも保健委員ってなにやってたの?」

黄緑「保健委員はねぇ、怪我した人を保健室に一緒に連れていく。だけだったはず」

紫「楽じゃん。よし決めた! 私保健委員会に入る!」

黄緑「だからそんな決め方——」

紫「私寝るー。おやすみなさい!」

黄緑「……」

無「……確か保健委員って尿検査の準備とか身体測定の記録とか……」

黄緑「……忘れてた」


 日付が変わろうかというころ、紫は眠い目をこすりながらトイレに起きた。用を足して部屋に戻る途中、居間の灯りがつけっぱなしになっているのに気づく。

「む〜、また色無だな。明日とっちめてやる……あれ、お母さん?」

「あら紫ちゃん、どうしたのこんな時間に?」

「トイレ……」

「あらあら。寝る前にジュースをいっぱい飲むからよ。もうすんだの? 早く寝ちゃいなさい」

 微笑んで立ち上がり、黄緑は紫の背中を押した。紫は黄緑の身体越しに居間をのぞきこみ、疑問を口にした。

「お母さんは何してるの? まだ寝ないの?」

「ん? お母さんは色無さんのスーツの手入れと、お弁当の準備をしてるのよ。最近お仕事忙しそうだから応援してあげるの。ほら、明日は夏休み最後の日よ。宿題も終わったし、いっぱい遊ばないとね」

 黄緑は紫を部屋に連れて行き、ベッドに寝かしつけた。黄緑が出て行った途端に紫はぱちっと目を開き、やがて何かを決意したようにうなずくと布団を頭からかぶった。

「いってらっしゃい、色無さん。今日も遅くなるんですか?」

「ええ、たぶん。でもできるだけ早く帰るようにしますよ。いってきます」

 まだ日が昇ったばかりの早朝、色無は挨拶を交わすと出勤した。その夫より早く起床した黄緑は笑顔で手を振って見送ると、小さくあくびをした。

「ふあ……さすがにちょっと眠いわねえ。紫ちゃんに朝ご飯食べさせて、遊びにやったら少し仮眠して……」

「お母さん!」

「きゃっ!」

 不意に背後から掛けられた声に、黄緑は飛び上がって驚いた。振り向くとすでに着替えた紫が、鼻息荒く仁王立ちしている。

「む、紫ちゃん、どうしたのこんな朝早く? ラジオ体操はお盆前に終わったでしょ?」

「今日は私が家の仕事するから。お母さんはゆっくりしてていいよ」

「え? お仕事って、掃除機かけとかお風呂掃除とかを手伝ってくれるの?」

「手伝いじゃなくて、全部私がやるの! 洗濯もお料理もするから、お母さんは今日はおやすみ! ……あっ、もう朝ご飯できてる! も〜、お昼と夜は私が作るからね!」

 猛烈な勢いで朝食をかきこむ紫を、黄緑は不安げに見つめた。

 

「ねえ紫ちゃん、お母さんも暇だからお洗濯手伝ってもいい?」

「ダメ! 洗濯なんて洗濯物と洗剤入れてスイッチ押すだけじゃん。私一人で大丈夫だから、お母さんはテレビでも見てて!」

「あ、色無さんのパンツと紫ちゃんのお洋服を一緒にしちゃ……」

「……ばっちい!」

「紫ちゃん、ベランダで踏み台に乗るのだけはやめて!! 危ないから! 落っこちちゃうから!」

「も〜、大丈夫なのにぃ。じゃあお母さんが支えててよ」

「……お母さんが干しちゃダメ?」

「ダメ!」

「……はい。じゃあ支えてるからね、落ちないでね?」

「そんなぎゅーってされたら動けないよ! 踏み台を支えててよ!」

「ああああ、そんな手つきで包丁持ったら……ひゃああああ! あぶ、あぶな……」

「うるさいなぁ……家庭科で何回も使ったことあるから平気だよ」

「火! 紫ちゃん火に気をつけて! ああもう見てられない! 紫ちゃん、お昼は素麺にしよ? ね?」

「む〜、しょうがないなあ。でも夜はハンバーグ作るからね! すごいの作って色無をビックリさせてやる!」

 

「ただいま〜。今日は早めに仕事が上がりましたよ〜って、なに? こんな時間に洗濯?」

 久しぶりに終電以外の電車で帰宅した色無が足取り軽く家のドアを開けると、黄緑があわただしく動き回っていた。時計は10時を回っており、洗濯するには非常識な時間だ。

「あ、あら、色無さん、今日は早いんですね。ごめんなさい、お夕食の準備まだなんです。先にお風呂に入ってもらえます?」

「それはいいけど……なんか珍しいね。どうしたの、こんな時間に洗濯なんて。それに夕飯まだって、二人は食べたんでしょ?」

 上着を預け、ネクタイをはずしながら色無が尋ねると、黄緑は苦笑しつつ答えた。

「ええまあ……今日は紫ちゃんが張り切っちゃって、家事を全部やってくれたんですよ。夕べ夜中まで起きてるところを見られちゃって、それで何か思うところがあったんでしょうね」

「ああ、それでこんなとこで……」

 色無はくつろいだ格好になると、キッチンのテーブルに突っ伏して眠っている紫に、そっと毛布をかけ直した。

「ええ。色無さんの帰りを待つって言ってたんですけど、疲れて寝ちゃったみたい。ちょうどいいから、柄物と一緒に洗って色のついたシャツなんかを漂白してたんです」

「なるほど。紫ちゃんが気づいたらへこんじゃうもんね。さてと、じゃあお腹も空いたし、先にご飯をいただきますか。あ、自分で用意するから洗濯続けていいですよ」

「え、でも、まだなにも……」

「もうあるじゃない」

 炊飯ジャーを開けると、おかゆじみたご飯が少し。ラップされた皿には、焦げて形の崩れた挽肉の固まりが乗っていた。

「うん、うまい! 黄緑さんもおいしかったでしょ? これ」

「……ええ、とっても。ありがとう、色無さん。今日も一日お疲れ様でした」

 ニコニコしながら箸をすすめる色無に、黄緑も微笑みを返しながらねぎらいの言葉をかけた。

「黄緑さんもね。今日は大変だったんじゃないの?」

「ふふふ、そんなことありませんよ。紫ちゃんのおかげでリフレッシュしちゃいました。今日一日で生まれ変わった気分です」

「そっか。じゃあ俺もリフレッシュさせてもらおうかな。ご一緒に一杯いかがですか? ワインを買ってきたんです」

「あらあら。一杯だけですよ? じゃあ……私たちの幸せに」

「三人の幸せに」

「「乾杯」」

 紫の頭越しに、二人は静かにグラスを合わせた。


紫「エェエぇーーーーー!!!!!!!!」

無「ごめん紫ちゃん!」

黄緑「しょうがないでしょぉ、色無さんだって仕事なんだから」

紫「ってことで、今日色無いないんです」

青「そ、そうなんだ(本当に呼び捨てだ)」

水「でもお母さん来てるんでしょ?」

紫「でも父兄参観だから、色無がよかった——」

黄緑「お母さんじゃ不満ですか、そうですか……」

紫「お母さんいつからいたの!?」

黄緑「すっかり色無さんに懐いて、お母さん結婚してよかっ——」

黒「そろそろ授業始まりますんでぇ!」

黄緑「お、おはようございます、黒先生ぇ(結婚は禁句なんだ)」

橙「少し離れた山の中に『ごんぎつね』という——」

黒「ありがとう橙君。じゃ、次は紫ちゃん頼むわ」

黄緑(頑張って紫ちゃん!)

紫「十日ほどたって、ごんが弥助という——」

無(そうだ……一つ一つ注意して読むんだ!)

紫(そうだ……空の向こうの色無も……ってえぇ!? 色無いるじゃん! 何で!?)

黒「ん? 止まってるぞ。そこの漢字は『ひなわじゅう』だ」

紫「ひ、火縄銃を落とし——」

紫「何でいるのさ!?」

無「だって今日の仕事は書類出すだけだったし、間に合いそうだから来ちゃった。ダメ?」

紫「うゎあ、もうバカぁ!」

無「だぁ! 泣かないの! ねっ?」

黄緑「いいの。泣かせてあげて。前の夫もこれなかったから……」

無「……そっか」


無「ふぁ〜、ねむ」

紫「色無ぃ、暇だよぉ」

無「いや、そんなこと言われても」

紫「暇暇暇暇ぁ〜」

黄緑「紫ちゃん、色無さん眠たそうだから静かにしてあげて。ね?」

紫「ぶぅ。なら私も寝る!」

黄緑「ふぅ、私も疲れたから寝ようかなぁ」

無「あと一人分は空いてますよ」

黄緑「なら私も寝ますぅ」

無「ねぇ黄緑さん」

黄緑「なぁに?」

無「クーラーの温度、あと1℃下げていい?」

黄緑「別にいいですよ。寒くなっても色無さんいますから♪」

無「じゃ御言葉に甘えますよ」

無(温度下げるごとに寄られるんじゃ意味ないなぁ)


紫「お母さん、明日プールだから水着用意してー」

黄緑「はいはーい、これね。袋に入れとくよ」

無「九月に入ってもプールやるんだ。まぁ暑いしね」

紫「みんな日焼けしてるよ」

黄緑「そういえば着替えってどうしてるの?」

紫「みんな教室で着替えてるよ?」

無「……マジ?」

黄緑「紫ちゃん男子に見られたりしてない!? 覗かれたりしてない!?」

紫「えっ? 別に? 男子はみんな女子の裸見るの嫌がるよ」

黄緑「そ、そう。ならいいのよ」

無「小さいころって、なぜか女子の裸見るの嫌がったなぁ」

黄緑「そのくせ男子、やけに女子の前で脱ぎだしますからねぇ」

無「まぁそれは大人も子供も同じですけどね」

黄緑「……」

無「いや、なんですその目? ……違いますからね!? そういう意味じゃありますんから!」

黄緑「さぁ〜私は何も言ってませ〜ん♪」

無「俺がそういう人だったら、今ここじゃなくて公共の施設にいますからね!?」

黄緑「さぁて、私寝よっかなぁ。色無さん、男子になっちゃいけませんからねぇ」

無「はぁ……はいはい」


紫「ダメだぁ、月曜日がだるいよぉ」

黄緑「もぅ、先週もそんなこと言ってたじゃない」

無「紫ちゃん、その気持ちわからなくもないよ」

紫「さすが色無! 専業主婦とは違いわかっていらっしゃる!」

黄緑「私だってずっと主婦やってるわけじゃないんですから! 紫ちゃんが産まれる前は働いていたのよ?」

紫「えっ、お母さん働いていたの?」

黄緑「これでも若いときは郵便局で働いていたのよぉ」

紫「手紙運んでたんだぁ」

黄緑「ちゃんとバイクの免許だってあるんだからね」

紫「す、すげー……!」

黄緑「だから紫ちゃん、お母さんだって休み明けの嫌な気持ちだってわかるんだから」

紫「そうだったんだ。郵便局……」

黄緑「なんか話がずれちゃったみたいね。ねぇ色無さん」

無「超意外だった。バイクの免許か……」

黄緑「……オホホホホ」


黄緑「なんかやっーと雨が降ってきたって感じですねぇ」

無「そうですね。ここ最近日照ってばっかでしたもんねぇ」

黄緑「それに心なしか寒くなってきました」

無「夏も終わりですよ。なんかムナシぃ」

黄緑「でも今年は楽しかったですよ」

無「そうですか?」

黄緑「そうですよ。それとも、私と結婚しても楽しくありませんか?」

無「そんなことないですよ! 黄緑さん綺麗だし紫ちゃん可愛いし、俺幸せだよ!」

黄緑「それだけ?」

無「えっいや、他にもありますよ?」

黄緑「どんな?」

無「ほら……あーっとあれ……」

黄緑「フフフ、冗談ですよ♪」

無「あまりいじめると泣きますからね?」

黄緑「はぁい♪」


無「ただいまぁ」

黄緑「おかえりな——ちょっと色無さん、お酒臭いです!」

無「いやぁ……ね?」

黄緑「本当に大変ですね。なんか食べます?」

無「マスオさんみたいなこと言うけどお茶漬け。紫ちゃん寝た?」

黄緑「とっくに寝ました。紫ちゃん、今日テストで百点とったんですよ」

無「何のテストで?」

黄緑「算数よ。さすが我が娘です。はいお茶漬け」

無「ありがとう。算数……懐かしい響きだ。あとで誉めてあげなきゃな」

黄緑「だけど何かしら物あげるのはダメですからね」

無「そのつもりだよ。テストの意味を履き違えちゃうもん」

黄緑「そう。欲しい物のためにテストするんじゃないんですから」

無「でも紫ちゃんって案外無欲だよね? だからたまに欲しい物が出てきたら買うようにしてるよ」

黄緑「あの子、お菓子以外は眼中にないですから」

無「でもお菓子も控えましょうね」

黄緑「わかってます。あ、お風呂入ります?」

無「うん入る。ごちそうさま」

黄緑「じゃああとよろしくお願いします。私寝ますから」

無「お疲れ様。おやすみ」

黄緑「おやすみなぁさい」


無「うぅん……」

紫「何見てるの、色無ぃ?」

無「(バッ)紫ちゃん、いたの!?」

紫「今何隠した? お母さーん、色無がエロ本——」

無「わかった! 紫ちゃん、教えるからそれだけは勘弁して!」

紫「なら最初から教えてよ」

無「この広告見ていたの。ほら、黄緑さんと俺って結婚式挙げてないでしょ」

紫「結婚式の広告かぁ。なんで隠したの?」

無「男の人は女の子に急にプレゼントとかあげたりするもんなんだよ」

紫「ふぅん」

無「紫ちゃんだって、水色君に急にプレゼント渡されたら嬉しいでしょ?」

紫「なんで水が出てくるのぉ!」

無「冗談だよ。あとこれ、黄緑さんには内緒だからね?」

紫「うん、わかった!」

黄緑「色無さぁん、紫ちゃーん、おやつよー」

紫「ぅ……うん……」

黄緑「どうしたの、紫ちゃん? なんかさっきからもじもじしちゃって」

紫「な、なんでもないって(チラッ)」

無「(こっち露骨に見たよ!)ハハハ……」

黄緑「おかしな子、ウフフッ」

無(……これ俺がいなくなっなら絶対言うな)


無「紫ちゃん、遊び行っちゃった?」

黄緑「群青ちゃんと遊びにいったわよ」

無「じゃ、今日デートしません? 暇だし」

黄緑「んー。じゃ、つき合っちゃおうかしら」

無「じゃあどこ行きます?」

黄緑「じゃ、今日は洋服買いに行きます。そろそろ秋ですし」

無「わーかりました」

黄緑「うわぁ、これどうです? 似合う?」

無「うん、似合うよ(やべー、すげー可愛い)」

黄緑「ちゃんと見てます? ほらほらぁ」

無「えっいや、似合いますって」

黄緑「台詞が違いますぅ!」

無「あっ! その……可愛いです」

黄緑「うんっ! 合格!」

無「買います? それ」

黄緑「んー、少し値段が……」

無「こういうときに出し惜しみはしちゃいけませんよ。買っちゃいましょ」

黄緑「そうだ! 紫ちゃんにも何か服買ってあげなきゃ」

無「そうですね。日ごろのご褒美に」

無「なかなか決まりませんねぇ」

黄緑「やっぱこういうのは紫ちゃんもいたほうがいいですねぇ」

無「買い物して帰りますか」

黄緑「そうですねぇ。今晩何食べます?」

無「ん〜、何にしよう?」

黄緑「紫ちゃんがいないと何もできませんね、私たち♪」

無「……まぁ家族ってことで」

黄緑「家族……ウフフ♪」


紫「くちんっ!」

黄緑「あらあら、そんな薄着で歩くから。ちゃんとパジャマ着なきゃ駄目よ」

紫「二、三日前まで暑かったのにぃ……」

無「紫ちゃん、ちゃんと頭拭かないと風邪ひくよ。黄緑さん、お茶ちょうだい」

黄緑「はいはい。じゃ、お母さんお風呂はいってくるね」

紫「じゃあお休み。私寝るぅ」

無「おやすみなさい」

黄緑「キャハ♪ また飲んじゃった」

無「早く寝ましょ。ねっ?」

黄緑「キャー、色無さんが布団温めてくれたから気持いいぃ」

無「俺は冷たかったんですからね」

紫「(ガチャ)お母さんうるさいよぉ。布団冷たいよぉ」

黄緑「ご、ごめんね。さ、色無さんが布団温めてくれたから一緒に寝よ」

紫「……うんっ! おぉ、色無の足温かい」

無「紫ちゃんの足冷たっ! うぉ、黄緑さんまで!」

黄緑「じゃあ私も」

無「ああ、足から熱が奪われてゆく……」


黄緑「ご飯ですよぉ〜」

紫「はぁい」

無「今日はカレーですか……ん?」

黄緑「あと福神漬け乗せますね」

無「待って! らっきょうあります?」

黄緑「ないです」

紫「私はいつも福神漬けだったよ?」

無「……そうですか?」

黄緑「嫌い?」

無「そうじゃないですけど、やはりカレーにも流派みたいなものがあるんだなぁ、と」

黄緑「今度買ってきますね」

無「ありがとうございます」

黄緑「そのかわり福神漬けも食べてくださいね?」

無「……はい」

黄緑「嫌?」

無「いやいやいやいや好きですよぉ!?」


黄緑「色無さん、誕生日おめでとう〜」

紫「おめでとー」

無「ああ……こんなふうに祝ってもらえるのは何年ぶりだろうか」

黄緑「はい、これはプレゼント」

無「この触り心地……ネクタイだ!」

黄緑「正解♪」

無「ありがとう。大事に使うよ」

黄緑「柄は見てのお楽しみね。……どうしたの、紫ちゃん?」

紫「色無、ちょっと目つむって!」

無「えっ? あぁ」

紫「(チュ)はい、私はこれ!」

無「……ハハハ。(ナデナデ)ありがとう、紫ちゃん」

紫「んぁ……うん」

黄緑「紫ちゃん大胆。じゃ、ご飯食べよう」

無「今日はちらし飯ですか」

無「去年ですか? 去年は……」

黄『さぁ僕の特製カレーだ!食え!』

無『ふえぇぇぇん前と変わらないよぉ!』

無「みたいな感じでしたね」

黄緑「じゃあ来年からカレーですね♪」

無「勘弁してください」


無「ただいまぁ〜」

黄緑「おかえり。ちょっとお酒臭いですよ」

無「ちょっと黄色君に一杯誘われちゃってね。紫ちゃんは?」

黄緑「もうぐっすり寝てます。何か少し食べます?」

無「じゃあお茶漬けぐらい入れようかな」

黄緑色無(サザエさん……)


黄緑「臭いです」

無「えっ? 何がですか?」

黄緑「色無さん、香水臭い……」

無「そ、そうかな?」

黄緑「何か隠してませんか?」

無「別に……何も……」

黄緑「顔を背けて口付近に手を添える……嘘ついてますね?(ガシッ)」

無「ぎゃああぁあぁぁぁああぁあ頭がぁあぁああああぁ!!!!!!」

黄緑「さっさと吐いた方が楽になれますよ?(ギリギリギリギリ)」

無「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛カバンカバンカバンカバンカバンカバンカバンカバンカバン!!!!」

黄緑「鞄? そうですか、そこに何かあるんですね?」

黄緑「ごめんなさい! 私としたことがつい先走って……」

無「まぁあんな言い方した俺も悪いですよ。テスターちょっとつけすぎました」

黄緑「まさか本当に香水買ってきてくれてるなんて……」

無「もう頭大丈夫ですから。それ、匂いどうですか?」

黄緑「私、こういうあっさりしてるの好きです」

無「はぁ〜よかった」

黄緑「ありがとうございます。お礼に一緒にお風呂入りましょ♪」

紫「おはよう色——お母さん、色無の頭に手のひら型の痣が!」

黄緑「そ、それは……」


青「白さん、薬飲んだ?」

白「あぁ、まだでした。お湯もってきてくれます?」

青「はい。無理しちゃ駄目だぞ」

白「わかってます」

青「じゃあ一人で全部家事やろうとしないで、少しは楽してくださいよ」

白「ちゃんと水に手伝ってもらってます」

青「偉いなぁ、水は。水がそうしてくれれば、お白さんの病気もすぐに治るかもな」

白「そうね、ホントに水がいい子だから私も助かる。そう言えば、この前ね……」

水「お母さん、僕将来医者になりたい」

白「あら? なんで?」

水「医者ってお金たくさんもらえるし、人のためになる仕事だから」

白「あっ、そのお皿はそこの棚に入れて。……そう、医者ねぇ。ならたくさん勉強しなくちゃ」

水「そうすればお母さんの病気も治せるよ!」

白「その前にお母さんの病気治っちゃったらどうする?」

水「それでも医者になる。たくさんお金もらって、お母さんとお父さんに何か買ってあげるんだ」

白「(ギュ)ありがとう水。お母さん水のこと産んで本当によかった」

水「だからお母さんも頑張ってね」

白「よし! お母さん頑張るからね!」

水「うんっ!」

青「水がねぇ……こりゃ僕も頑張って稼がないと」

白「本当に無理して産んだかいがあった」

青「どちらかが死ぬかもしれないって医者に言われたときはどうなるかと」

白「でもやってみるもんね、何ごとも♪」

青「笑っていう台詞じゃないでしょ!」


黄緑「紫ちゃんは何かやりたいことある?」

紫「えっ? 急にどうしたの?」

黄緑「たまたまテレビで習いごとの特集やってたから、ちょっとね」

紫「うーん、特にないけど……」

黄緑「けど?」

紫「ちょっとだけ格闘系がやりたいな……なんて。ハハハ」

黄緑「……さすが我が娘! なら私が直々に教えま——」

無「ちょっとまったぁ! 異議あり! そんなことしたら……」

黄緑「紫ちゃんはまだ子供だから、何か武器みたいなものがあったほうがいいわね」

無「あれ? シカトですか? しかも武器推奨?」

紫「見て見て色無!(バッバッバッバッバッ)」

無「これは……」

黄緑「そう、これは私の師の一人が教えてくれた、銃に格闘を練りこんだ芸術。ガンカタよ!」

無「もう何がなんだかわからないよ、僕……」

黄緑「さ、色無さん、お茶にしましょ♪」

紫「私も私もー♪」

無(……別にいいか)


黄緑「今日のご飯は秋よぉ」

紫「秋?」

黄緑「サンマの塩焼に栗ご飯だよ」

無「おぉ、旬だね」

紫「むむむ……」

無「何してるのかな、紫ちゃん?」

紫「サンマの骨取ってるの。喉に刺さったら痛いから」

無「なんていうか、これは骨をとるというか、解体に近いね」

黄緑「紫ちゃんは昔、喉にウナギの骨を引っ掛けてから、ずっと魚にはこんな感じなのよ」

無「なるほど……ん? 黄緑さんはサンマ食べないの?」

黄緑「えっ? 私は食べましたよ」

無「だってサンマの真ん中の骨ないよ?」

黄緑「あら? あれって食べません、普通?」

無「……」

黄緑「あらら……」

無「いや、サンマの立場からしたら嬉しいでしょうけど」


無(フフフ……とうとう……とうとう目標まで資金が到達したぞ……あとは……)

黄緑「うん! 今日は美味しくできたね!」

紫「前のハヤシライスは水っぽかったもんね」

無「……はぁあ〜〜〜〜〜〜」

黄緑「どうしたんです? 熱かったですか?」

無「紫ちゃん、黄緑さんおちゅ……おちちゅ……ふぅ……落ち着いて聞いてくれる?」

紫「色無が一番落ち着いたほうがいいと思いまーす」

黄緑「ウフフ。で、なんですか?」

無「黄緑さん……結婚式……したくない?」

黄緑「えっ!?」

無「前々から考えていたんだけどさ。俺たち式挙げてなかったし」

黄緑「で、でもお金……」

無「それも積み立てておいたんだ。通帳見て」

黄緑「(パサッ)おぉ〜」

紫(そろ〜)

黄緑「紫ちゃんは見ちゃ駄目よ」

紫「むぅ」

無「いい提案だと思うんだけど……ダメ?」

黄緑「ダメなわけないじゃないですか!(ガバッ)」

無「おわっ!」

 ガシャーン

かくして式を挙げることが決定した。


黄緑「う〜ん……」

無「う〜ん……」

「「仲人か……」」

『ギャハハハハハハァ!』

「「ッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」

黄緑「色無さん……!」

無「今ちょっと悪感が……」

黄緑「でもあの人しかいませんよ……」

無「確かに“彼女”をおいて他にはいない……けど……」

黄緑「でも私たちをこうさせたのも“彼女”だし……」

無「……わかった。黄緑さんがそう言うなら……じゃ電話してみる」

朱「うそぉマジィ!? あたし!? あたしでいいの!? キャーマジで!? 色無あんた最高! もちろん黄緑もね! あぁどぉしよー! 今から緊張してきたよ! ほら黄緑! 黄緑に代わって! あわよくば紫ちゃんに代わって!」

無(うぜぇ……)

朱「今なんか言った?」

無「いやぁ何も? じゃあ黄緑さん——」

黄緑(無理です無理です! 今朱ーちゃんと話す元気ないよ! 紫ちゃん代わりに出すわ!)

無「あー……今黄緑さん買い物行ってるから、代わりに紫ちゃん出すね」

紫「おば……お姉ちゃん久しぶりぃ!」

紫「……わかった。じゃあね」

無「朱ーちゃんなんだって?」

紫「色無! お母さん泣かしたらブチ殺すからな! 幸せにしろよ!」

無「幸せにするのって黄緑さんだけでいいの? だったら俺結婚なんてしないし、式なんて挙げないよ?」

紫「はぇ?」

無「俺は紫ちゃんも幸せにするよ」

紫「……馬鹿ぁ(ギュ)」


牧師「永遠の愛を誓いますか?」

無「はい」

黄緑「はい」

牧師「では誓いのキスを」

無「……」

黄緑「……」

 数日前

黄緑「いいでしょうかねぇ?」

無「俺には断る理由はありませんよ。黄緑さんがそうしたいのなら、俺は賛成しますよ」

黄緑「じゃあいいんですね? 紫宛さんの両親を呼んでも」

無「俺はかまわないよ」

宛母「黄緑ちゃんおめでとう。幸せになってね」

黄緑「ありがとうお義母さん。紫ちゃん、挨拶挨拶」

紫「お婆ちゃんじっちゃん久しぶりぃ!」

無「初めまして、色無です」

宛母「初めまして、紫宛の母です。この度はおめでとうございます。おぉ紫ちゃん、大きくなったこと」

無「ありがとうございます。黄緑さんと紫ちゃんのこと、絶対幸せにします」

宛母「お願いね。紫宛より黄緑さんを幸せにしてね」

無「だけど人は誰かの代わりになることはできません。紫宛さんは紫宛さんの愛しかた。僕には僕の愛しかたがあります。どちらがいいか黄緑さんしか判断できませんけど、頑張ります」

宛母「本当に頼みます」

無「はいっ」


翠緑「彼女は学生時代私の無二の親友でありよきライバルでもありました。そう、彼女はいつも優しく私にアイアンクローをかましてくれたのです。それは廊下でぶつかったときに、テストの結果を馬鹿にしたときに。一時期彼女に不信感を抱いたこともありましたが、そんなとき彼女は私に地獄の断頭台をくらわし、私に命の尊さ、生きることの素晴らしさを教えてくれました。そして私は思いました。そう、私は彼女に敵わないのです。そんな暴力的かつ腹黒いあなたも嫁ぎ、丸くなった今日このごろ。さらなる発展を望み、ここに御祝いの言葉とさせていただきます」

黄緑「もう、あの子ったら(グスン)」

無「……」

黄「続いて新郎、色無への言葉は緑さんお願いします」

緑「えっーとまずは……」

無「奴のあの格好……あれは学会で論文を発表するときの格好だ!」

緑「私的な観点に置ける色無は私が知り合った当初、そう高校に入学したころです。彼は真面目でありながらどこかあか抜けない感じがあり私は非常に興味をひかれた。予想通り彼は私の思惑を裏切らない結果を——」

 30分後

緑「名は体を表すなどと言う言葉があるが、彼はその原点だ! 色無とばかりに何にも縛られず何にも臆しない! つまり彼は私たちの原点みたいなものであり、形容をするなら基礎である! すなわち性格の基礎! 我々の——」

薄「緑さん、侍黒ちゃんから電話です。なんかG細胞を植えた薔薇がなんとかって」

緑「後でかけなおす。我々の性格の元、そう産まれたばかりの子供がそのまま大人になったかの——」

薄「なんか緊急らしい——」

緑「しかし彼にも黄緑さんや紫ちゃんと関わりあうことによって私は彼にも変化がおこるときゃうん(プス)」

薄「いや……あー……えと……二人ともお幸せに! 旦那が貧血起こしたので病院連れていきますね」

無「吹き矢ですよね、今の?」

黄緑「薄黄さん……なかなかのものね……」


黄「続いてはケーキ入刀です。夫婦初の共同作業です。皆さん温かく見守ってください」

紫「あのケーキすごかったぁ!」

黄緑「だけどね紫ちゃん、あのケーキって実はプラスチ——」

無「シッ! 黄緑さん! 子供の夢を壊しちゃ駄目です!」

黄緑「あんな大きいケーキあったら私だって食べたいわよぉ」

紫「えっ? あのケーキって」

無「食べたよ! 美味しかったよ! 二次会でみんなで食べたよ!」

紫「ふーん。少しは私に食べさせてくれてもよかったじゃん」

黄「二人新たな旅立ちが始まります。いかなる困難があろうともくじけぬよう、皆さんお見送りください」

翠緑「黄緑ちゃーん幸せになってねぇ!」

林緑「先輩ぃぃ家建てたら呼んで鍋を食べさせてなれそめ聞かせて萌えさせてくださーい!」

深緑「くぅ」

黄緑「みんなありがとーう! 私幸せになりまーす!」

朱「早くブーケ投げろコラァ!」

無「そうだね黄緑さん」

黄緑「そうね、それっ!(ポーン)」

紫「(パサ)あっ! 私取っちゃった……」

朱「嬢ちゃん、お姉さんに渡しな」

紫「やだもん! これは私が取った——」

朱「あ゛ぁ?」

紫「ひぃ……あんたに渡すならこんなもん!(ポイ)」

深緑「(ポス)あら……これは早く花瓶に入れないと」

朱「待て! どこへ行く! アタシのブーケを返しな! 待てぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

黄緑「……」

無「……」


無「まずい……!」

黄緑「どうしたのですか?」

無「しくったなぁ。そこまで頭が回らなかった」

黄緑「そろそろ紫ちゃん迎えにいかなきゃならないんですが……」

無「えっ! もうこんな時間なの! 早くチェックアウトしないと!」

 車の中

黄緑「さっきから何を悩んでいたんです?」

無「秘密でぃす」

黄緑「むぅー……(ピコーン)まさか……浮気!? 浮気なのぉ!?」

無「それはない」

黄緑「披露宴に確か空色さんって人が……まさか……」

無「あの人は大学の先生だから! もう……」

黄緑「じゃあ何で悩んでたのかなぁ?」

無「からかわないでよ。新婚旅行のこと考えてたの」

黄緑「あら、なんだ。聞かなきゃよかった」

無「自業自得です」

黄緑「でも私ね、色無さんと紫ちゃんがいるならどこでもいいかな♪」

無「そうだね。今度は紫ちゃんも一緒にね」

紫「色無ー、お母さーん、おかえりー!」

無「ただいま、紫ちゃん」

黄緑「お母さん、ありがとう」

黄緑母「ううん、いろんなこと手伝ってもらって助かったわ」

黄緑「紫ちゃんいいこにしてたの? ならよかったぁ」

紫「お母さん、色無……」

無「ん?」

紫「け、結婚おめでとう……」

黄緑「ありがとう……紫ちゃん……(ギュ)」


黄緑「じゃーん!」

無「ブッー!!!! なんつう格好してんですか!」

黄緑「高校のときの制服。前実家行ったとき、あったから持ってきちゃった♪」

無「ノリが軽いよ!」

黄緑「でもやっぱり小さくなっちゃった。特に胸のあたりがね」

無「う。キツそうだね」

黄緑「なんか肝心の言葉がないなぁ?」

無「に、似合いますよ」

紫「あ! お母さん何それ!」

黄緑「これお母さんが高校のときに着ていたの。どう?」

紫「似合う似合う! 私も着てみたい!」

黄緑「紫ちゃんにはまだ大きいから無理ね」

紫「むぅ……頑張って可愛いい制服の高校行かなきゃ!」

黄緑「じゃあ勉強頑張らなきゃね。さ、宿題あるんでしょ?」

紫「思い出しちゃった……やらなきゃ」

黄緑「さぁて、ん〜。着るものが若いと気分も若くなるわぁ」

無「現実とのギャップに苦しまないようにしてくださいね」

黄緑「はぅッ!!」


紫「メリークリスマぁス!」

黄緑「そうね、メリークリスマス」

無「めぇりぃ……くりすま……」

紫「色無、早くシャンパン開けてよぉ」

無「紫ちゃん、案外覚悟が必要なんだよ……これ」

黄緑「ポン!」

無「うぉう! 黄緑さん! 心臓に悪いよ!(グッ)」

 ポンッ! シュ〜

無「……コップ! 黄緑さんコップ!」

紫「へたっぴ」

黄緑「次は紫ちゃんのシャンメリーがありますから♪」

黄緑「メリィィィィィィィィクリスマァァァァァァァァァァァァァス!!!!!!!!!!!!」

無「酔いすぎだよ! 黄緑さん!」

紫「お母さん、ケーキもう一個食べたぁい」

黄緑「紫ちゃん、ケチねぇ。一個なんて言わないで。(ドサッ)食べなさい」

紫「これはさすがに多すぎだよ」

無(黄緑さん……そろそろ)

黄緑(そうね)

無「よし紫ちゃん! 今年はいい子だったかな?」

紫「ううん、あんまり」

無「あっさりしてんなぁ。で、でもなんで?」

紫「ん〜特に理由はないけど。だって一年真面目に過ごす人なんていないじゃん」

黄緑「やっぱり私の娘ね! 慎み深いわ! さぁこの箱を開けてごらん!」

紫「おお」

無「この靴、紫ちゃんが欲しがっていたやつだよね。探すのけっこう苦労したよ」

紫「ありがとう色無! でも何で欲しがってるって分かったの?」

無「そりゃあ……ねぇ?」

黄緑「ねぇ」


無「こちらスネーク、紫ちゃんの部屋の侵入に成功した」

黄緑「いいから早く置いて出てきてください!」

無「了解した」

無「こちらスネーク、とりあえず帰還。思わずほっぺをつんつんしてきた」

黄緑「お疲れ様」

無「もうぐーぐー寝ちゃってたよ」

黄緑「ねぇ色無さぁん。私には?」

無「ぎく」

黄緑「……いいんですよ。今年結婚式もしたし」

無「ありますよ。じゃあ目をつぶってください」

黄緑「ん」

無「はい。黄緑さんにはネックレス」

黄緑「綺麗……」

無「本当はイヤリングにしようとしたんだけど、あまりいいのなくてさ」

黄緑「ありがとう。よし! じゃ次は私ね。よし、まず目をつぶりましょう」

無「はいはい」

黄緑「(チュ)んっ……ふ……はぁ」

無「……んっ……黄緑さん」

黄緑「部屋、行きましょ?」

紫「お母さん! サンタさんが! サンタさんが!」

黄緑「あら! よかったじゃない紫ちゃん! やっぱりいい子にしてたからサンタさんくれたのよ!」

無「う……うん。そうだね……」

紫「ねぇ色無……頼みがあるの……」

無「何だい?」

紫「うちパソコンないからウォークマンに曲が入れられないんだけど……」

黄緑色無(しまった!!!!!!)


無「こっちは終わりましたよ」

黄緑「じゃあ次はコンロの掃除頼んでいいかしら?」

無「いいですけど……黄緑さん」

黄緑「はいはい?」

無「俺、黄緑さんと結婚してよかった」

黄緑「どぉしたのよ、急にぃ」

無「紫ちゃんとも仲良くなれたし、可愛いし」

黄緑「……」

無「黄緑さんは綺麗で料理うまくて、家事全部できて」

黄緑「私も色無さんと結婚できて嬉しいわ。頼りになるし、紫ちゃんに優しくしてくれるし」

無「黄緑さん……」

黄緑「だから掃除の続きお願いね♪」

無「……はい」


無「いいやこっち!」

黄緑「私だって譲れませんよ!」

紫「二人とも落ち着いてよ!」

黄緑「紫ちゃんは引っ込んでなさい! これはプライドの問題なの!」

無「そうやって紫ちゃんも巻き込むなんて!」

黄緑「紫ちゃんはお母さんについてくるよね?」

無「紫ちゃん、騙されちゃ駄目だ!」

黄緑「紫ちゃん……どっちにつくか決めてもらうわよ!」

紫「私は……」

『ドラえもーん!!!!』

黄緑「引き分けみたいね」

無「来年は勝ちますよ」

黄緑「いつでもきなさい!」

紫「♪」


無「あけましておめでとう」

黄緑「あけましておめでとう」

無「あれ? 紫ちゃんは?」

黄緑「まだ寝て——」

紫「おはよぉ」

黄緑「あら紫ちゃん、あけましておめでとう」

紫「あけ……まして……あけ……」

無「紫ちゃん、まだ寝てていいんだよ」

黄緑「色無さん、紫ちゃんを起こす魔法があるのよ」

無「?」

黄緑「ねぇ! 聞いた紫ちゃん! 色無さんがお年玉くれるって!」

紫「マジ! 色無あけましておめでとう!」

無「おいこら」

黄緑「でも紫ちゃん、その前にご飯食べて初詣行かなくちゃね」

黄緑「はいはい、まだあんこ餅あるからね」

無「このあんこ、黄緑さんが作ったんだよね。やっぱ手作りだからうまいよ」

黄緑「ありがとう。お雑煮もありますよ」

紫「(ハグハグハグハグ)お母さん、豚の煮付けちょうだい」

黄緑「喉にお餅詰まらせないでね」

無「う゛っ!!!」

黄緑「ちょ、色無さん!!!!」

無「っは……!!! ん゛っ……あ゛ぁ……危なかった……」

黄緑「落ち着いて食べてください! 窒息したらどうするんですか!?」

紫「そうだよ、無理しちゃだめだよ!」

無「そうだね……駄目だよね」

黄緑紫「……お年玉」

無「そうだね……」


 チャリーン  ぱんぱん

黄緑「それじゃ初詣は終わりね」

紫「お母さん、おみくじ引こうよ」

黄緑「する?」

紫「勝負!」

紫「よし、中吉!」

黄緑「残念、だ・い・き・ち♪」

紫「なんでいつも大吉出せるの!?」

無「まぁ……中ならいいじゃない。紫ちゃん、俺は末吉だよ」

黄緑「まぁおみくじなんて気休めですから♪」

無「さて紫ちゃん!」

紫「はいッ!」

無「それでは今年もよい年になるよう!」

紫「はい!」

無「ではこれを」

紫「ありがとうございます!」

黄緑「一体いくらあげたんですか(ボソ)」

無「4000円ですね」

黄緑「ふぅ〜ん」

紫「助けてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!」

無「どうしたの!?」

黄緑「預かるだけよぉ。いいじゃない、2000円だけ渡せばいいんだからぁ」

紫「来ないでぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」







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Last-modified: 2012-10-21 (日) 12:04:29